探偵業務の心得とは?
探偵は持久力だけではない?
探偵の調査業務としての仕事として大きく分けるなら、張り込み、尾行、撮影の3つに分けられます。
張り込みは、長時間に渡りターゲットが自宅や勤務先から出てくるのを待つことで、体力が必要であり、真冬や真夏は厳しい日が多く持久力が物を言います。
もし、自分が誰かを数時間に渡りその場所から目を離さず待ち続けるとなると体力がいるのはイメージしやすいかと思いますが、がんばって続けていればそれなりに持久力はついていきます。
しかし、数多くの調査を行うと色んなケースがあり、持久力だけでは足りないと思うことがあります。
それは、ターゲットが自転車に乗った場合です。
ターゲットの浮気相手の身元を知りたい状況において、浮気の証拠を撮影し、その後に浮気相手を尾行し、やっとの思いで最寄り駅についた時に自転車に乗った時はその日一番の緊張感が走ります。
我々はその自転車を走って追いかけなければなりません。
当然、ばれないようにしなければならないので足音をたてたり、近づきすぎないようしないようすると同時に、自転車に引き離されない様なスピードで走らなければなりません。
自転車を使う人は大体1キロメートルは自転車を乗ります。
その距離を全力に近い走りをするために、空き時間にトレーニングを行うことも大事なのです。
探偵は持久力だけではなく、瞬発力も必要なのです。
感覚は経験でしか身に付かない
探偵になり数年、調査員として数多く、多種の仕事をこなしてきました。
様々な現場で調査をし、日々の中では成長しているのか不安なこともありましたが、特に1年目の頃を思い出すと成長したと思うことがあります。
入社したすぐの頃は、尾行と撮影はよく会社での研修を行い、練習のできる場所や方法がいくつもあります。
私も入社したばっかりのときは先輩社員の方に協力してもらいながら、尾行や撮影の練習をしながら尾行中にどこかの建物に入った際の張り込み場所や対処の方法を学んできました。
しかし、調査員として研修では身に付きにくい、とても大事なスキルがあります。
それは写真からターゲットを『見極める眼』です。これには経験によって自分自身の感覚を身につけることが必要になってきます。
もらった情報やSNS上にあるターゲットの顔写真が数年前のものや加工されている場合等、実物と多少異なる場合があります。
多少異なっていても、小さな建物から出てくる場合はさほど難しくはないのですが、大型のオフィスビルやマンションから出てくる場合だと、出てくる人が多く、中には特徴が似てる人もいるので、迷いが生じ自分の中で迷宮入りしてしまうことが起きたことがありました。
そうなってしまうと、違う人をターゲットと間違いやすくなり、その場にターゲットがいないのか、見逃したかすらも分からなくなり、調査が進行しなくなり時間がかかってしまいます。
私の場合は、1年くらいしてから急にどんな写真からでも分かるようになりましたが、早い人は半年くらいでできる人もいると聞きます。
時間がかかりますが、自信をもって写真からターゲットを割り出すために一回一回試行錯誤し、数をこなすことが一番の近道だと思います。
Writer by:探偵調査員・鈴木